ネタバレ感想 1 クリスマスは家族で過ごすもの
北米では正月三ヶ日よりクリスマスのほうが盛大なお祝い時期になります。24日のイブは
仕事を半日で終え、午後は仕事場でお祝いします。
その後、いつもよりちょっと早めに自宅に帰り、家族でクリスマス時期をお祝いすること
になります。
教会に行ってクリスマス・ミサに参加するもの多くの家族がしていることで、それぞれ
その家によって24日の夜に参加したり、25日になってから参加したりと伝統的に決まって
いるものです。
クリスマスのごちそうも、七面鳥であるターキーがメインですが、大きなハムをまるごと
調理して、それを切り分けて食べる家もあり、これも毎年決まりきったメニューである
ことが大半です。
この時期は冬休みということもあり、学生でも単身赴任者でも家族の元へ必ず帰るため、
独り身だった時代の僕は一人で過ごすことが多かったのです。
その頃の仕事の関係で、それまで目の飛び出るような忙しさだったのが、急に24日、25日、
26日と店も開いていないような状況に放り出されるので、最初の頃は寂しい思いをした
ものでした。
しかし友だちも増えたある年、そんな状況にある僕を心配してくれた友人たちから
クリスマスディナーの招待をされ、5軒ハシゴすることになったのでした。
持つべきものは友達、なのですが、そのディナーでは友人の家族とも顔を合わせることに
なり、全く初対面で会話の弾まない時間がかなりあったことをまだ覚えています。
また、クリスマスの特別なディナーとはいえ、実はどこも同じメニューで、正直それほど
美味しいものでもありません。七面鳥の丸焼きは見た目には豪勢ですが、肉自体はかなり
パサパサで、お世辞にも美味しいものではないのです。
そんなディナーを5回、昼から夕食までずっと続けなくてはならなかったあの日。
それ以来、クリスマス休みは食料だけ買い込んで、自宅で一人でのんびりしていたほうが
いいと悟ったのでした。
今では自分の家族がいますので、家族水入らずで過ごしていますが、そんな北米の文化に
あわせたストーリーとなっている今回の映画。王家のエルサとアナでも公式な時間を免除
され、家族の時間を過ごせるという発想は、お子様向け映画とはいえ、まさに北米式だな、
と感心してしまいました。
ここまで徹底していると、逆に家族がいない子供は、家族と過ごすことのできないことを
凄いマイナスの感情として過ごさないといけないのではないか、と逆に心配してしまいます。
個人の自由がより強く、個性が日本より尊重される割には、こういった伝統に関しては、
それ以外を認めないような雰囲気を一人映画を見ながら感じていました。
おそらくこの楽しい映画を見ながらそんなことを考えていたのは、僕だけでしょうね。
ネタバレ感想 2 22分という長さの映画
この映画「アナと雪の女王/家族の思い出」は22分という長さで、ディズニーが出している
短編映画では最長の長さです。
その理由として実は、この映画、元々テレビ放送用に作成されたアニメーションでした。
ですので、コマーシャルを入れて30分で収まるよう、22分という長さになっていたのです。
ところが、あまりに出来が良かったので予定を変更して映画館で同時上映されることに
なったという背景があります。
ところがこの22分という長さのアニメーション、長編アニメーションの前に上映すべき
長さか?ということが物議をよんでしまったのです。
実は本編の長編アニメーション映画「リメンバー・ミー」はメキシコで「死者の日」に合わせ、
10月27日に公開されました。
ちなみに「死者の日」は11月1日と11月2日になります。
メキシコでは大ヒットで、歴代オリジナルアニメーション史上最多のオープニング記録と
なる930万ドルを記録し、2週目には1週目の記録を12%上回る1080万ドルを記録したのですが、
22分という長さの短編映画「アナと雪の女王/家族の思い出」が問題になってしまった
そうです。
観客の殆どが、22分もの長さの短編映画を、長編アニメーションを見る前に見たくない、
と強く感じていたそうで、公開初日から数日後、全ての映画館で「アナと雪の女王/
家族の思い出」の上映を取りやめてしてしまったのです。
アメリカでもこの22分の短編映画の同時上映に関しては、否定的な意見を持つ人もいますが
メキシコのように、上映中止ということまでは至っていません。
日本でもおそらく否定的な意見というのは少数になるか、殆ど出てこないと思いますが、
あなたはどう思われますか?
ネタバレ感想 3 ちょっとツッコミを
短編映画ですので、ストーリーに無理があるところも仕方がないのでしょうが、オーケンも
サウナをプレゼントするのは良いにしても、火の付いたままのサウナを渡すのはどうかと
思うのですが。
オラフが住民全員からクリスマスの過ごし方を聞くのは、良かれと思ってやっていること
でしょうが、そのリストを貰ったところでアナとエルサがその内の幾つかを真似して毎年
するのが、楽しいクリスマスの過ごし方になるのでしょうか?
それよりは新しくみんなで作り上げていったほうがいいように思うのですが、どうなんで
しょう?
短編映画とはいえ、キャラも少ないのでもうちょっとクリストフに重要な役回りをあげて
ほしかったのな、とも思いました。
今回では完全に道化役です。面白かったから良かったですけど。
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