カナダ在住20年の筆者が見た映画の感想とふと思った疑問についてを勝手気ままに書いていくブログです。

映画ダウンサイジングのネタバレ感想とあらすじ!ノクラン役の女優は誰?

 
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ネタバレ感想 1 問題を先送りにしているだけのような人口問題解決法

世界的に問題になっている人口増加問題の解決法として「ダウンサイジング」が可能に
なったことで、解決!としているコメディ作品ですが、実際に映画を通してポールの
ような存在を知ると、簡単に問題解決、というわけにはならないと思い知らされます。

登場する多くの「ダウンサイジング」した人たちは資産が約80倍になり、いきなりの
億万長者としての生活を刹那的に楽しんでいます。

ドゥシャンのようにパーティー三昧であったり、買い物してもダイヤのブレスレットや
イヤリング、ネックレスの値段が80ドル程度、しかもそれは2ヶ月の食費代である、で
あったり。

しかしその80倍の資産は、ある程度、例えば30年、40年、貯めたお金なり資産なりが
あって初めて実現するわけで、「ダウンサイジング」の子どもたちの世代は生まれながら
にして、あの世界で住んでいるわけで、外の世界で例えば100万円でも貯めた後、80倍の
8億円の資産で残りの人生を暮らすというライフスタイルは全くできないことになります。

逆に言えば、例えばレジャータウンで資産を築いたとしても、その資産は外の世界の物を
購入しようとすると1/80の価値しかないわけで、一度小さくなってしまったら外の世界に
は経済的にも戻れないでしょう。

しかも80倍の経済格差とは言え、それは外の世界から物が入ってくるから、という前提が
あるわけで、外の世界からの供給が止まってしまったら、たちまちあの生活は不可能と
なってしまうというリスクをはらんでいます。

結局は外の世界からの協力がないと生活が維持できないライフスタイルであることは
はっきりしており、それがいきなりなくなったとしても、果たして「ダウンサイジング」
した彼らが外の世界に立ち向かえるのか、というとそれは不可能、という点でいざと
なると恐ろしいことになるのでは、という不安も感じてしまいました。





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ネタバレ感想 2 ポールのように人生に意味を感じる人には向かない?

ポールのように、人生の意味や存在価値といったものに幸福を感じるタイプの人間には
「ダウンサイジング」で経済的に早期リタイヤできるということは、魅力がないのだな、
と思い知らされました。

ドゥシャンのように連日連夜、パーティー三昧してそれで人生が楽しいと感じられるので
あれば、「ダウンサイジング」は素晴らしいのでしょうが、そんな生活は虚しいだけ、
と感じてしまうポールのような人間には苦痛であるように思います。

ポールはなんだかんだといって、人の役に立ちたい、という欲求が強いのかな、と。

もともと「ダウンサイジング」することを決心したのはどちらかと言えば妻のオードリーを
幸せにしたくて、という気がします。
あまり自ら「ダウンサイジング」して経済的不安から逃れたいからと強く望んでいたよう
には見受けられませんでした。

後にノク・ランと知り合い、彼女の強い押しに戸惑いながらも彼女のアシスタントを
続けているのも、彼女の役に立ちたいし、彼女が救おうとしているスラムのみんなの為に
なることだから、続けられているような気がします。

ところで、このスラム。レジャーランドのような夢の都市でも形成されてしまうので
しょうか?

確かに多くの人が集う都市ですので、それを機能的に動かしていくためのインフラメンテ
は必要で、それに従事するいわゆるブルーカラーと呼ばれる労働力は必要です。

しかし時分の資産が約80倍になるものの、二度と大きくなることはできないという厳しい
条件下の中で、「ダウンサイジング」してもブルーカラー労働者になることがわかっていて
「ダウンサイジング」する人、しなくてはいけない人がいるのか?と。

強いて考えれば、とんでもない借金に苦しんでいる人だとか、通常の難民として受け入れ
られないが「ダウンサイジング」したなら受け入れられるとされた難民や密入国者、後は
ノク・ランのような政治犯罪者や犯罪者などでしょうか。

レジャーランドの多くの住人がばら色の人生を送っていますが、その背後にはノク・ラン
や彼女の友達のようなスラムで暮らす人々がいて、都市機能を動かしていくために働いて
いないといけないという描写は、かなりショッキングでした。

ネタバレ感想 3 ノク・ラン・トラン役の女優は誰?

映画後半からの出演ですが、その存在感は登場人物随一と感じたノク・ラン。

この役を演じた女優が気になったので調べてみました。

女優の名前はホン・チャウ。

両親がベトナム人ですが、母親が彼女を妊娠6ヶ月のとき、タイへ難民としてボートで
逃げます。

この時、父親は銃撃を受け、タイに到着する3日間、出血死続けたそうです。

幸いにタイに無事到着、難民キャンプでホン・チャウは生まれました。

その後、アメリカ ルイジアナ州のベトナムカソリック教会によってニューオリンズに
家族で移住することができました。

両親は彼女以外に二人の子供を持ち、三人がアメリカで成功するために教育に力を注いだ
そうです。

その甲斐もあり、ホン・チャウはボストン大学に進学し、文学部に所属しますが、両親
から卒業後、もっと生活するために実用的なことを学んでほしいという意見を聞き入れて
演劇の方に専攻を変えたのでした。

大学卒業後はニューヨークに移り、演劇やショートフィルムなどに出演します。

幾つかのTVシリーズや2014年公開の映画「インヒアレント・ヴァイス」に出演しますが
大きな役ではありませんでした。

それがこの「ダウンサイジング」で大抜擢され、マット・デイモンと共演することに
なります。

インタビューでは両親に報告した所、監督のアレクサンダー・ペインは知らなかったけど、
あのマット・デイモンとの共演ということでとても喜んでくれた、と話していました。

しかも彼女にとってとても嬉しいことに「ダウンサイジング」のノク・ラン・トラン役は
高評価を受け、第75回ゴールデングローブ賞の助演女優賞にノミネートされた他、幾つ
もの賞にノミネートされました。

また最終的にはノミネートされませんでしたが、第90回アカデミー賞の助演女優賞の候補
として名前も上がったことがわかっています。

役柄として、典型的なステレオタイプのアジア人女性、ブロークンイングリッシュを
早口でまくし立て、押しが強い、というもので、それについての批判もあったことは事実
です。

しかし彼女自身、それをとても楽しんだ、とコメントしていますし、僕もそんなキャラ
クターでありながら、ポールと初めて結ばれたシーンで見せた女性としての弱さ、何かに
頼りたいという悲しさをたたえたあの表情は、とても美しく、おなじ女性なのか、と
心が動いてしまいそうになりました。

ホン・チャウ自身、とても面白い女性のようで、インタビューで、初めてマットと会った
瞬間などを面白おかしく話していました。

メイクアップ室でリクライニングの椅子に寝かされていたとき、頭上でマットが初めて
自己紹介したそうです。

この時マットは「ジェイソン・ボーン」の撮影終了後、すぐだったこともありムキムキの
マッチョだったそうですが、「ダウンサイジング」の役柄上、中年太りになる必要が
あったため、ファットスーツを着込んでいました。

しかもそれに合うように色白のメイクアップをしていたせいで、見上げたホンの目には
ゲーム・オブ・スローンの出てくるホワイトウォーカーのようだったそうです。

またマットが「ダウンサイジング」するために髪や眉毛を剃ったシーンですが、実際には
剃らずにスキンキャップをかぶり、眉毛を隠すためにテープを使ったそうです。

その撮影日にマットは自分の子供を撮影現場に連れてきていたので、撮影終了後、子供に
スキンキャップを破かせて楽しませた、とも語っていました。





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