映画ローガンのネタバレ感想とあらすじ!X-MENの最後が描かれるが続編はナシ?

映画

ネタバレ感想 1 不死身のミュータントを死なせるには?

ウルヴァリンは不死身という設定ですので、この作品で死ぬと聞いて、納得のいくストーリー
で無事死なせることができるのかな、と思っていました。

で、映画を見たら寿命で治癒能力が衰えてきたので死ぬという事になっており、はてさて、
という思いをしたのが正直なとこです。

「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」で1845年には既に少年として生まれており、今回の
「ローガン」は2029年という設定ですので、180年ほど生きてきてようやく老化し始めた
というのですが、なんとなく、今回の映画ストーリーを成立させるために取ってつけた
ような設定だな、と感じたからです。

設定の説得力の強い弱いはさておき、一つの作品として見るのであれば、この設定も
悪くはないかと思います。作中でいきなり変わるというのではなく、最初から最後まで
同じような状態ですので、見ていて違和感はありませんでした。

作品のテイストとしては暗いというか、お世辞にも希望に満ちたというようなものではありません。

他のミュータントは死に絶え、新しいミュータントは生まれて来ていません。
唯一生き残っていると思われるウルヴァリンは老化で健康が優れず、酒浸り
エグゼビアはアルツハイマー病で時折、発作を起こしてテレパシー能力を暴走させるし、
キャリバンはアルビノで太陽光線にあたると皮膚が焼ける有様。

もともとウルヴァリン自身が未来に期待もしていないような存在でしたので、何も変わって
いませんが、小憎たらしいくらいに強く、しかも生命力にあふれている頃であればまさに
「ダークヒーロー」という雰囲気が出て、見る人が憧れをもつこともわかるほどの個性が
でていたと思います。

しかし今回の映画のウルヴァリンは落ちぶれてしまった感がハンパなく感じられ、ちょっと
悲しい気持ちにさせられてしまいます。

多分ですが、ウルヴァリン本人はどう見えているかなどは気にしていないでしょうし、
もし死ぬとしてもようやく休める、といった感想しか持っていないような気がしますが。




ネタバレ感想 2 ミュータントが生まれてこないなら作ればいい

ミュータントの力はそれぞれ絶大ですので、これに目をつけて兵器として利用すれば、と
考えるのは当たり前といえば当たり前でしょうが、そのミュータントが生まれてこなく
なったので、作り出せばいいんだ、と考えるのはいかがなものでしょう。

そんなに簡単にできるのか、と思わす突っ込みたくなります。

沢山の子供を連れてきて実験をして、人工的にミュータントを作り出しているわけですが、
普通のこどもにDNAをを埋め込んでミュータントにするという事が可能なのかどうか…。

漫画が原作の映画の設定に、何をツッコんでいるんだ、と言われてしまうかもしれませんが、
この「DNAを埋め込む」という言葉が魔法のように使われていることにちょっと違和感を
感じたので、お付き合いください。

DNAというもの全てに含まれるわけで、汗やつめ、僅かな皮膚からも摂取できます。
言い返せば、全ての細胞に含まれているわけですから、そこに他人の情報であるDNAを
埋め込んで影響を与えるには、すべての細胞にDNAを埋め込む必要があるのでは無いか
と思うわけです。

他人のDNAをほんの一部だけ埋め込んでも効果はないと思います。
というのも輸血で他人の血液を受け入れることがあると思いますが、それが例えば性格の
変化などという影響を与えることはないだろうと思うからです。
他にも内蔵移植や皮膚移植をしたとしても同じことでしょう。

漫画の世界、映画の世界だからそんな説明で話を進めていますが、映画を見ていて自然と
考え始めてしまったので、感想として紹介させていただきました。

ネタバレ感想 3 メキシコから逃げ出し、アメリカを横断してカナダへ

映画を見ていて興味深かったのがミュータントとなってしまった子供達がカナダへ逃げ
ようとしていることでした。

メキシコの実験場で非人道的なモルモットとされ、アメリカに逃げたものの更に追われた
為、カナダに安住の地を求めて逃げる。
北米の3つの国のイメージの通りなのかな、と。

やはりメキシコは治安の悪いイメージがあり、3つの国の中で人権無視の実験をするとすれば
一番やりやすそうな印象があります。

アメリカは弱肉強食のイメージがあるようで、ミュータント化した子供という弱い立場の
ものが殺人さえもみ消してしまうほどの強大な組織に追い掛け回されるというシチュエー
ションがぴったりな感じがします。

そこへいくとカナダはアメリカ並みに治安はしっかりしており、それほどガツガツと相手を
踏みつけてまで成功しようという獰猛さはなく、スローペースのお人好し、というところで
しょうか。

ちなみにアメリカ人とカナダ人はあまり仲がいいわけではありません。
アメリカとカナダは兄弟のような関係とよく言われます。

兄であるアメリカはのんびりしている弟のカナダのことを頼りなさげと感じていて自分が
しっかりしていないととあれこれ世話を焼くような感じです。

一方、弟のカナダは何彼と世話を焼こうとする兄のアメリカに自分一人でもできるのに、と
煙たがっており、時折、兄だからということでめんどくさいことを押し付けてくるアメリカを
よく思っていません。

ですので、アメリカ人やカナダ人の前でアメリカとカナダは同じようなものだ、などとは
絶対に言ってはいけません。間違いなく、どちらからも思いっきり強く否定されること、
請け合いです。

わかりやすい例で言えば、外人に日本人と韓国人と中国人が同じだ、と言われたときに
全力でそれを否定する感覚と同じです。
誰もが絶対に一緒にするな、というと思いますが、彼らも反応は全くおんなじです。

まとめ

孤独な中で一人の生活だけを送ってきたローガンが、11歳の子供ができてしまい、
しかもその子が、もうひとりの自分を見るような、とても似ている子であることに戸惑い
ながらも次第に心開いていく感じは、常に孤独だった彼にとって新鮮な最後の経験だった
と思います。

それでも自分が一緒にいると危険が迫るからということで不器用な別れをしたり、実際に
危険に晒されたときには、自分の命のことも顧みずに助けに入るローガンは、やはり
人気が出るキャラなんだと納得しました。

結果的に彼の死も、次に続く幼いミュータントを助けるためのものでしたので、こうして
新旧の交代がされていくんだなぁと歴史を感じてしまうのでした。










コメント

  1. 名無し より:

    ローガンの能力衰退は「老化」とおっしゃっていますが「毒」のせいかと思われます。
    白髪にメガネの博士との対話シーンや病院での医者のセリフでそれらしいセリフがありました。

    他のミュータントも同様、人為的に能力を無くされたような話があったかと…。

    • takmori83 より:

      コメント、ありがとうございます!

      お恥ずかしながらローガンの治癒能力劣化現象の原因が「老化」なのか「毒」のせいなのか、きちんと理解できていませんでした。
      後日、きちんと調べなおして追記させていただきます。

      ご指摘の人為的に能力を無くされた話は、ミスティークですね。
      ミュータントの能力を消し去る薬が開発されて、マグニートにむけて使用されそうになったのを身を挺して身代わりになったシーンが有りました。
      確か「X-MEN: ファイナル ディシジョン」ではなかったかと。

      • クポム より:

        最後の方のローラとの対話シーンにあったように、
        ローガンの弱体化(?)はアダマンチウムが原因だと思います。

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