ネタバレ感想 1 実はこの映画はリメイク版。1979年にオリジナルが。
三人の老人が銀行強盗をする、そんなとんでもない設定の映画で、上手くいくのかと
思いましたが、実はリメイク版でオリジナルが1979年にあったと知って少し驚きました。
もちろんどちらもコメディ映画ですが、オリジナルの結末が捕まって刑務所に送られる
ことになるらしいのですが、今回のリメイク版は三人共無事、警察の捜査から逃げ切れる
事ができ、家族との幸せな時間を過ごすシーンで終わっています。
色々と突っ込めるところがありますが、例えば、三人に銀行強盗をする手助けをした
ヘスース。強盗を終え、逃走中にジョーが奪ったお金の入ったカバンを渡すシーンが
あります。
ここでヘスースがその気になれば、そのお金を持ってトンズラすることもできますが、
きちんと約束の場所に現れてお金をジョーに返します。
「年寄りに敬意を払うべきだ」という一言でヘスースが、ジョーの居合わせた銀行強盗の
リーダーであることがわかりますが、まさに年寄りに敬意を払っているからこそ、お金を
横取りしなかっただけでなく、彼らの銀行強盗を手助けしたのでしょうが、悪党がそこまで
甘くていいのかな、と思ってしまいました。
逆に悪党であるヘスースが義賊ばりに三人を助けたことに比べると、いくらビジネスとは
いえ、銀行のやり口は血も涙もない、といえるのではないでしょうか。
だからこそ、銀行強盗が無事にやり遂げられたとき、拍手喝采を送りたくなるのでしょう。
ネタバレ感想 2 豪華な主役の三人
三人の老人を演じるのはオスカー俳優の超ベテラン。
モーガン・フリーマン、マイケル・ケイン、アラン・アーキンで、さらにクリストファー・
ロイドも脇役として参加しており、とても豪華な俳優陣です。
ストーリー的に、僕が感じたのはジョー役のマイケル・ケインが中心に進んでいったような
印象を受けました。
アラン・アーキン演じるアルバートもかなりいい味を出していました。サックスの演奏シーン
や、スーパーマーケットでちょこまかと走り回る姿にとても愛嬌があり、一方でキャラの
性格としては気難しがり屋。
実際に相手をしたらちょっとうっとうしいかもしれませんが、映画の中ではキャラがたって
いて、見ていて楽しかったです。
そこへいくとモーガン・フリーマン演じるウィリーですが、少し存在が薄いような気が
しました。ちょっと他の二人の影に隠れてしまうというか、これという特徴が無いような
印象を受けるというか…。
せっかく個人的にもスキな俳優、モーガン・フリーマンが演じているのに少しもったいない
と感じてしまいました。
ネタバレ感想 3 銀行強盗よりもアリバイ工作のほうがおもしろい
銀行強盗のシーンはやはり老人がやっているということもあって、アクションシーンなど
はありません。
どちらかと言うとコミカルな銃撃戦など、笑いを取ろうとしている演出です。
それよりもFBIにしょっぴかれて尋問を受けている最中にフラッシュバック形式で映し
出されるアリバイ工作のほうが、何をどうやって利用して騙すことができたのかの
種明かしっぽい演出で、見ていて、なるほど~と楽しんでいました。
カーニバルを利用するだけあってスタッフだけでなく参加者も同じTシャツを着ており、
ちょこっとした変装、帽子や眼鏡、付け髭だけで全く見分けがつかない他人になり済ませる
事ができます。
また、アルが長時間トイレに籠もることでアリバイ作りをすることも、老人だからこそ、
トイレに長時間いても不自然さがないという点を利用しており、なるほど、と感心して
しまいました。
派手なアクションを繰り広げなくても、エンターテイメントできるということをみせて
くれた、この映画の中で僕の一番のお気に入りのシーンになりました。
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