映画ドッグイートドッグのネタバレ感想とあらすじ!ラスト結末でトロイはどうなった?

映画

ネタバレ感想 1 超ハードボイルのキャッチコピーそのままの内容

映画は刑務所を出た3人が大金を稼ぐために、裏の仕事を請け負いますが、思い描いていた
通りにいかず、二人は死に、トロイは警察に捕まるという話です。

映画にするだけあって、この手の話が大好きな人達が多くいるのでしょう。タランティーノ
監督も大絶賛した、という話ですが、僕はこの映画で出てくるような独りよがり的な暴力は
嫌いですし、結局、金のある組織のトップにいいように使い捨てられる展開に、憧れを抱く
ようなことはありませんでした。

「ドッグ・イート・ドッグ」とは同業者のつぶしあいのことをいう英語の言い回しで、
そういう意味では、この映画は題名そのままですが、主人公が使いっ走りの犬であり、
そこから抜け出したいと思いながらも、結局切り捨てられる姿に、虚しさを感じました。

だいたい、一時期に大金を掴んだところで、それが定期的に入るわけでないし、賢く運用
して、一生食べるに困らないような生活パターンを構築するわけでもない、そんなマインド
では、結局のところ、使い走りの犬のままなんですよね。

だって、お金がなくなった途端、また同じような危ない橋をわたる以外、お金を稼ぐ方法を
知らないのですから。

最初の仕事を終えて、9,000ドルの報酬を手にした三人ですが、一人頭の取り分はたったの
3,000ドル。1ヶ月分の給与程度です。その金を散財して大騒ぎで憂さ晴らしをしていますが、
どうしても、お金の使い方が刹那的すぎます。

こんな調子では赤ん坊の誘拐で得るはずだった一人頭25,000ドル、約2千万円以上の報酬も、
果たしていつまで残っていることやら。

ある意味その日暮らしをしているに過ぎず、そんな生活のために命をいつも危険にさらして
送る毎日に、全く魅力を感じず、キャラクターたちに憐れみすら覚えてしまいました。




ネタバレ感想 2 映画最後のシーンはトロイの空想?

警察に捕まったトロイは人気のないところで警官二人から暴行を受け、さらにパトカーで
引き釣り回されてしまいます。

そこからいきなり、レストランの外でクルマの持ち主ごと、クルマを奪ったトロいですが、
パトカーに引き釣り回されるところからどうやって脱出したのか、不明のままです。

パトカーに停止を要求され、車外に降りると周りは霧に包まれていて、パトカーの数も増えて
いきます。

トロイが警官と銃撃戦を始め、人質が乗る車から離れても、なぜか流れ弾が車に次々と
あたり人質は命を落とします。警官が銃の照準先を車から離れたトロイに向けなおしても、です。

だからこそ、トロイが車を奪ったところからずっと、引きづられながらに見た幻想だとおもう
のです。

そして映画最後のシーンは現実に戻り、トロイを車の中に入れ直したパトカーが車を発進
し始めるところにつながるのだと思うのです。

しかしあの空想のようなシーンは一体何がいいたいのか、今ひとつはっきりしませんでした。
教会の音楽が好きだと言ってテープを再生することにも何か意味があるとは思います。

人質が流れ弾にあたって死んでしまうのも、何かを象徴しているのでしょう。

最後にトロイの声でのナレーションに「ただ正義が欲しかった」、「しかし皆、正義だと
思っていることをしているだけだ」と言っていましたので、人質が死んでしまうのは、
警察がやっていることも正義ではない、
と主張しているのかと考えましたが、どうなんで
しょうね?

何はともあれ、大金の夢を抱いていた3人ですが、マッド・ドッグとディーゼルの二人は
いなくなり、トロイは刑務所に舞い戻ることになったのでした。

ネタバレ感想 3 使い捨ての駒の悲運を感じるも自業自得だからな~

映画の中で幾つか考えさせられるシーンが有りましたので、抜粋していみます。

最初の仕事を終えて馬鹿騒ぎしたあと、ホテルのカジノに行ってディーゼルが女の子を
ナンパし、部屋に連れて行って一緒に過ごした場面。

女の子が、いわゆるガールズトークなのでしょう、会話を楽しむために色々と聞いてくる
のですが、その質問にディーゼルはだんだんわずらわしくなってしまい、怒鳴り声を上げて
しまいます。

自分の思い通りにならないと感情をコントロールできずに怒ってしまうところには、何の
同情もしませんし、正直、こういう人間性は嫌いで、関わり合いになりたくありません。

が、少し可愛そうだな、と思ったのが女の子が話す内容の全てを理解していないことで、
刑務所に入っていた期間、普通の世界で流行った新しいトレンドを知らないのですから、
それをトピックに話をされても、ちんぷんかんぷんでしょう。

そこから考えるのが、刑務所に入った犯罪者が無事に刑務所から出たあと、かなりの確率で
刑務所に戻る
、ということです。

日本でも、刑務所を出たばかりの人に住民票が無いため、アパートを借りることも、仕事に
就くこともできない、という話は聞いたことがあります。

これでは刑務所の外に支援してくれる家族なり、友人なりがいなければ、生活が成り立ちません。
そんな立場の弱い人達を逆に利用しようとして、手駒として使う犯罪組織も存在するようで、
いわゆる負のスパイラルから抜け出せない人は多いのではないでしょうか?

そんなスパイラルに足を踏み込んだのは、最初は自分だから、と自業自得で放っておくこと
もわかりますが、刑務所の維持に国から税金が使われているので、つまり、税金を払って
犯罪者を養っていることになります。

この経費を削減するには犯罪者を減らすこと、つまり再犯率を下げることが一番効率がいい
のですが、それができていないような気がします。

その一つとして刑務所を出たばかりの人達が感じる「浦島太郎」になったような、取り
残された疎外感
と言うものがあるのではないか、と感じた次第です。

ただ、あまり彼らのことを擁護しようにも、元々刑務所に入る事になった原因が本人にある
のですから、ある程度の苦労はしなくてはならないのでしょうけど。

ネタバレ感想 4 結局、心から信頼し合える友人はいないの?

3人は赤ん坊を誘拐する仕事で、落ちるときは3人一緒だ、と友情を確かめあいます。
これほどの大きな仕事をする以上、最低でも3人の絆だけはしっかりとしておかないと
上手くことは運ばないでしょうから、当然だと思います。

が、マッド・ドッグはディーゼルの手にかかって死んでます。それまで、マッド・ドッグが
ディーゼルに延々と、これまで誰にも話したことのない心の思いを話していたにも関わらずに、
です。

まぁ、個人的な見立てではディーゼルはそういう話に向いているような人物ではありませんし
マッド・ドッグの話も長々と聞いててうっとうしいなるほどですから、ディーゼルが取った
行動というのはわからなくもないのですが。
(頭をふっとばす程のことではなかったでしょうけど)

あのシーンを見ていると、なんだかんだと言ってはいても、結局は彼らに真の友情はなくて、
ただ一緒にいる分には気があるから、そして自分に利益があるから、
というだけのような
気がしてきます。

実際、普通の世界で生活していても、なかなか心底信頼し合える、自分を犠牲にしてでも
助けてあげられるという友人は持つことができないと思います。

ただ、彼らのように裏社会で、命の危険といつも隣り合わせの、殺伐とした世界で生きる
人間として、仲間だけは裏切らない、という清々しさを出してくれない限り、映画という
エンターテイメントで見るだけの価値は無いのではないでしょうか?

現実社会でそんな甘っちょろいことを言っていたら、命がいくつあっても足らないでしょう。
しかし、これはフィクションで映画なのです。非日常を楽しむための、ご都合主義満載の
中での話のはずです。
例えハッピーエンドでなくてもいいので、映画の中だけでも、友情に殉じていくという
ようなストーリーを期待していました。










コメント

  1. ドッ より:

    吹替版をゲームしながら見てたから見逃したのかも知れないのですが、ラストの牧師が「似てるな…声まで彼そっくりだ」的な事を言ってたけど誰の事かわからなかった

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