映画ストーリーオブマイライフわたしの若草物語のトリビア・撮影秘話・制作裏話紹介!

トリビア・隠れキャラ・映像ミス

映画「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」のトリビア・撮影秘話・制作裏話についての紹介です!

    ・監督グレタ・ガーウィグが脚本も担当した理由
    ・出演した俳優たちのトリビア
    ・アカデミー賞「衣装デザイン」賞を受賞した衣装デザインに隠された狙い
    ・映画と小説の違い

などなど、いろんなトリビア・秘話・裏話がありますので、楽しんでいってください。









映画「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」の制作秘話

まずは、映画「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」の計画段階から4姉妹を演じる俳優についてまで、いろんな制作秘話を紹介します。

グレタ・ガーウィグが監督になるまでの制作秘話

映画スタジオ会社で配給元のソニーピクチャーズからグレタ・ガーウィグに対してルイーザの「若草物語」の映画化を依頼されて、脚本を作り上げたものを使用し、映画撮影されました。


実はソニーピクチャーズは「若草物語」の映画化の話を脚本家で映画監督のオリヴィア・ミルチ(オーシャンズ8やネットフリックスの「エンド・オブ・ハイスクール」)やカナダの映画監督、脚本家、女優のサラ・ポーリーに先に依頼したのです。
が、2人に断られて、グレタへ連絡でしたのでした。

が、この時点ではソニーピクチャーズはグレタに対し、依頼というよりは命じた、といったほうが正しかったようです


その後、「レディーバード」の成功でグレタの監督としての評価が上がったことで、ソニーピクチャーズは彼女に正式に依頼をしました。

その依頼とは、彼女が作り上げた脚本をそのまま使って、監督として作品を作り上げてほしいというもの。

というのも、脚本担当決定の遅れなどから発生してしまった、当初の計画の遅れを取り戻したいという目論見から、脚本をそのまま採用して監督を依頼したのです。

レディーバードからの監督との付き合い

監督グレタ・ガーウィグが彼女の評価を大きく上げた作品「レディーバード

そこでも主演はシアーシャ・ローナンで、シアーシャ演じる主人公があこがれた男性はティモシー・シャメラが演じていました。

また、編集者ダッシュウッド役で出演したトレイシー・レッツも「レディーバード」で監督と一緒に仕事をした俳優の一人です。

関連記事:映画レディバードのネタバレ感想とあらすじ!

メグ役エマ・ワトソンに関する裏話

4姉妹の長女メグを演じたエマ・ワトソン。

実は、当初の予定では長女メグ役はエマ・ストーンの起用を考えられていました
が、エマ・ストーンは映画「女王陛下のお気に入り」のプロモーションスケジュールの関係で撮影に参加できず、代役としてエマ・ワトソンが起用されたのです。


面白いのは、この二人、過去にも同じようなことが立場を変えて起きていました。

映画「ラ・ラ・ランド」で主演したエマ・ストーンでしたが、実は当初の予定はエマ・ワトソンだったのです

が、エマ・ワトソンは実写版「美女と野獣」と先に契約しており、「ラ・ラ・ランド」を断ることになったのでした。
そしてその代役としてエマ・ストーンが選ばれたのです。

関連記事:ディズニー映画美女と野獣実写版のネタバレ感想!オリジナルとの違いも比較

ジョー役シアーシャ・ローナンに関する裏話

ジョーを演じたシアーシャ・ローナン。
そのジョーにぴったりの素晴らしい演技でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされました。

シアーシャは「若草物語」のグレタ・ガーウィグによる映画化のプロジェクトを聞きつけると、グレタに連絡をして、ぜひジョー役を任せてくれ、といったそうです。

この時点ではグレタはシアーシャとまだ仕事をしたことがないので判断ができないため、、その時点ではどちらかといえば否定的な感情をもったそうです。


が、その後、グレタはシアーシャと映画「レディーバード」で監督と主演の関係で一緒に仕事をし、その「レディーバード」での撮影や演技を通してジョーのイメージとピッタリであったことに気づくのでした。

結果、グレタはメールでシアーシャに「ジョー役はあなたのものよ。」と送ったのです。

エイミー役のフローレンス・ピューに関する裏話

フローレンス・ピューは「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」の撮影に参加する数日前まで、ホラー映画「ミッドサマー」の撮影をしていました。

そのため、ほとんど休み無く「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」の撮影に加わったのですが、「ミッドサマー」での主演がとても常に不安でストレスの多い役どころであったので、エイミー役として加わった家族愛に満ちたこの映画の撮影は、精神的な安定を取り戻すための、まさにセラピーのような時間だったと語っています。

関連記事:エイミー役を演じたフローレンス・ピューのプロフィール紹介

ベス役エリザ・スカンレンに関する裏話

ベスを演じたエリザ・スカンレンは3歳のころから13歳のころまでピアノを習っていました。

ベス役を演じるにあたって、毎日2~3時間のピアノの練習を再開させ、監督のグレタ・ガーウィグから渡された課題曲数曲に取り組んでいたそうです。

ベス役を演じる条件の一つとしてピアノ演奏ができることがついており、撮影中ベスの演奏はエリザ本人によるものです。

関連記事:ベス役を演じたエリザ・スカンレンのプロフィール紹介

4姉妹を演じた俳優たちの出身地トリビア

4姉妹を演じた女優の出身地はそれぞれ、

    メグ:エマ・ワトソン イギリス出身
    ジョー:シアーシャ・ローナン アメリカ出身
    ベス:エリザ・スカンレン オーストラリア出身
    エイミー:フローレンス・ピュー イギリス出身

です。


もう少し詳しく解説しますと、シアーシャはアメリカ・ニューヨークで生まれましたが、3歳でアイルランド人の両親とともにアイルランドに移り、そこで育っています。
国籍もアメリカとアイルランドの二つを取得しています。

その他の3人は生まれも育ちも同じ国ですが、フローレンスは今現在活動拠点をロサンゼルスに移し、同地に住んでいます。


こうしてみると小説の舞台となったアメリカ出身はジョーを演じたシアーシャ・ローナンだけですが、その彼女も、人生の大半をアイルランドで過ごしていますので、アメリカで育ったアメリカ人は一人もいないことになりますね。

映画「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」の撮影裏話

映画「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」の撮影が始まったのは9月。
そこから12月の中頃まで続き、夏から秋、そして雪の降る冬まで経験したそうです。

そんな撮影時期に、実はいろんな裏話が誕生していました。

衣装に託された狙い

アカデミー賞で衣服デザイン賞を受賞した担当のジャックリーン・デュラン
ジョーとローリーの衣裳のいくつかを、わざと似通ったデザインとしました。

これによってジョーとローリーが映画の中で服を交換して着ていたのではないか、と思わせ、それほど二人は親密だったという効果を狙ったものだったそうです。


また、実は映画の中でジョーは、一度もコルセットを着用していません

1800年代前半という時代に女性がコルセットを着用しないということは、普通では考えられないことでした。

4姉妹中、他の3人が着用して撮影に臨んだシーンでも、ジョーだけは着用しない設定で撮影は進められました。

これはジョーが、その当時の女性であれば必ずつけていたコルセットをつけないということで、常識と考えられている古い慣習にはとらわれない、という彼女の性格を表す特徴の一つにする狙いがあったからです。


さらに4姉妹の衣装の色合いはそれぞれはっきりと独自の色調に分けられていました。

    メグ:ラベンダー(薄い紫)と緑
    ジョー:赤とインディゴ(藍色)
    ベス:ピンクと茶色
    エイミー:明るい青

そして4姉妹の母親ミセス・マーチは4姉妹の色をすべて使った衣装となっていました。


各キャラクターに託された色にも、それぞれの個性を表すための狙いが隠されていたのです。

関連記事:映画「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」4姉妹の服の色に隠された意味

よりリアリティーを出すために

エイミーがジョーの書いた原稿を燃やしたことで、ジョーとエイミーがケンカをするシーン。

撮影の「アクション」の掛け声を待つ間、エイミー役のフローレンス・ピューはジョー役のシアーシャ・ローナンに本気で顔をひっぱたくように、真剣な顔で伝えたそうです。

エイミーの命台詞は台本になかった!

エイミー役のフローレンス・ピューへのインタビューの中で、フローレンスは、エイミーがローリーに女性が置かれている結婚した後のことについてのスピーチは、実は台本にはなかったことを明かしています。

このシーンを撮影するほんの数分前に、監督で脚本も担当したグレタ・ガーウィグがフローレンスに指示して加えられたスピーチでした。

そのセリフは、メモ用紙に監督の手書きで書かれていたものだったそうです。


このエイミーがローリーに結婚に対する女性の不公平な立場を語るスピーチは、マーチ叔母さんを演じたメリル・ストリープによって、監督に提案されたものでした。

1800年代前半の女性差別の現状を2020年の視聴者にはっきりとわかってもらうために必要でないか、と監督にアドバイスしたのです。

それは、明らかにしておかなければ映画の内容的に主題がぼやけてしまう恐れのある差別の内容で、具体的には、一般的に知られている投票権や就職の自由がないことだけでなく、結婚によって失う

    ・財産
    ・不動産
    ・子供の親権

というものだったのです。

ローリー役ティモシー・シャメラの撮影トリビア

ローリーがジョーにプロポーズしたシーンでは、ローリー役ティモシー・シャメラのアドリブがいくつも入れらていたのでした。


またローリー役ティモシー・シャメラの身長は177.8 ㎝。

ジョーを演じたシアーシャ・ローナンの身長が167.6 ㎝と10 ㎝ ほどしか違いがありません。


そのため映画の中ではローリーがジョーよりも身長が高く大柄に見せようと、いろいろな撮影のトリック、特殊なレンズ、遠近法の活用などを駆使したのでした。

監督グレタ・ガーウィグに関するトリビア

監督のグレタ・ガーウィグは撮影が終了した時点で、自身の初めての妊娠の6ヶ月目でした。その後、編集が大体まとまった時点から2日後に無事、出産をします。

監督は妊娠していることを秘密にしており、撮影現場ではスタッフをはじめ誰も監督の妊娠には気が付かなかったそうです。


この赤ん坊の父親は同じく映画監督のノア・バームバック

面白いことに、4姉妹の母親役を演じたローラ・ダーンは2019年にノアが監督・脚本・制作をした映画「マリッジ・ストーリー」にも出演しています。

さらにこの「マリッジ・ストーリー」は「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」同様、アカデミー作品賞にノミネートされ、ローラ自身は「マリッジ・ストーリー」のノラ・ファンショー役でアカデミー助演女優賞を受賞していたのでした。

その他の撮影秘話&トリビア

さらにいくつかの撮影秘話やトリビアについて紹介していきます。

撮影現場に関するするトリビア

撮影はすべてマサチューセッツ州で行われました。

撮影現場に1800年代前半の村をセットとして作り上げ、そこで撮影したのです。


マーチ一家の住んでいた家のデザインは、外はシンプルですが、中に入ると明るくカラフルになっていました。
そのため、撮影現場でみんなから「宝石箱」と呼ばれるいたのでした。

楽しい一家団らんの裏で

4姉妹の父親ミスターマーチが戦争から家に帰った後、家族で夕食を取っていたシーン。

音楽が奏でられ、スローモーションで、家族の明るい団らんが映し出されていたのですが、実際にそこのいた全員を笑わせるため、ミスターマーチ役のボブ・オデンカークが下ネタを連発していたそうです。

映画と原作の違いに関するトリビア

映画と原作との違いに関するトリビアをいくつか紹介しておきます。

また、こちらの記事でも映画と原作との間にある違いについて、紹介していますので、よろしければ、参考にしてください。

関連記事:映画「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」と原作の違いまとめ

マーチ叔母さんとの関係の違い

小説ではマーチ叔母さんと4姉妹との関係は、4姉妹の父親の父親、つまり祖父の姉妹という関係になっています。

映画では、メグの結婚式のシーンで、ミスターマーチがマーチ叔母さんのことを「姉さん」と呼んでいます。

ジョーとフリードリヒのロマンス

フリードリヒがジョーの実家を訪ねますが、小説では、フリードリヒがジョーの書いた原稿を小説として出版してもよいという出版社を見つけたため、でした。

映画ではフリードリヒがジョーのもとに訪れたのは、彼が彼女を愛していたからであり、出版社が小説の出版を決めたのは、ダッシュウッドの子供たちが物語にのめりこんで、続きを知りたいとせがんだことが決定打となっています。


映画でストーリーをこのように変えたのは、監督のジョーに対する強い思いがあったからでした。

つまり、ジョーの仕事への情熱を映画のメインテーマとし、フリードリヒとのロマンスは二の次程度の重要さしかない、ということです。

ジョーと編集者のやりとりは本当にあった!?

ルイーザの発表した「若草物語」の小説は、一部と二部に分けて出版され、一部が出版された時点では二部のエンディングはまだ決まっていませんでした。

映画でジョーと編集者ダッシュウッドのやりとりは、実際にルイーザと編集者の間で行われた、

    ・小説が終わったときに、ジョーが結婚しているのかどうか?
    ・結婚するとしたならば、誰と結婚するのか?

の話し合いをそっくりそのまま、引用していたのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

かなり興味深いトリビアや裏話・秘話があったと思います。


監督が脚本も担当したことで一貫した主張がぶれることなく、始めから終わりまではっきりと描かれていたことに感心したのですが、実は監督と脚本をグレタ・ガーウィグが担当することになったのも、その時の事情で、という部分が大きな割合を占めていたことには驚きました。

結果的にそれで素晴らしい映画となったのですから、何が幸いするか、わかりませんね












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